映画感想 ガッチャマン
映画 ガッチャマンをみてきた。
つまらなくもないけど、うーん普通かな。
巷のレビューをみると、評価は低いよね・・・。
何しろ原作ファンの皆様をひどく怒らせてる雰囲気。
紅一点のヒロインのキャラを大幅に改編しちゃったそうで。
個人的には感想で第一に浮かぶのは、設定のあいまいさ。
ストーリーとか、人物や背景の設定が、あいまいで、世界観が確率してない感じがした。原作を知らないから何とも言えないけど、リアリティがなさ過ぎでは??
世界の半分が征服されてて、残り半分が普通に経済活動できてる。ほぼ衣食住に困ってない。そして、エキストラの一般人になんの危機感も感じられない。
だから、ガッチャマンってなんのため??
これってまさしく日本の特撮ヒーローものの雰囲気かもね。
子供が本気で怖がらないように、平和な世界はそこにありつつ、怪獣や宇宙人とヒーローだけが、関係ないところで戦って、世界を救ってくれてる、っていう。
日本の特撮の良さとか、原作のアニメの設定背景とかの何の予備知識もなく、ただ初見の映画として見に行くと、ものすごい違和感。えっ??えっ??ってなる。←私だけかな?
私はSFやアクションものに、ストーリとか人間ドラマは基本求めてないんだけど、「こういう世界があって、こういう事情で大変だよ」っていう基本設定みたいなものがないと、安心して世界に入り込めないんだよね。ヒーローがでてくるなら、困ってる人々もいないと・・・完全に一人相撲でしょ・・・。
次に、映画序盤のCGやVFXは、
邦画もついにここまできたのかー。と感心するほど素晴らしかったと思う。
ただ、残念なことに、中盤からの息切れ感がすごい。
冒頭の戦闘シーンはすごくかっこよくて、スパイダーマンやスーパーマンよりずっとクールで強そうだった。空中戦の基地の映像や巨大機械兵器、衛星のシーンなんかも、独創的だし、本当にすごい。
だけど、突然、経済的な息切れなのか、技術的な息切れなのかはわからないけど、映画の中盤から急激なB級感を時々出してくるのだ。これも古き良き特撮の雰囲気づくりだったら申し訳ないけど。後半のアクションはほぼ肉弾戦になってしまって、敵も数人しかでてこない。クライマックスのボス戦に至るまで、ほとんど軍隊的なものもでてこないし、かなりの小規模感。迫力、という言葉はすでにどっかに吹っ飛んでいた。
序盤の気合を最後まで継続してくれれば、その映像効果の迫力で、ストーリーや設定のあいまいさなんて置いといて、面白かった!といえたかもしれないけど、最終的には中途半端な後味で終わってしまった。
特筆すべきは、役者さんたちの熱演かな。役者さんたちはとても素晴らしかった。脚本の人、もう少し彼らの年齢を考慮してやってくれ、と切ない。
「おまえは大馬鹿野郎だ」みたいなことを言い合って男の友情シーンがあるけど、聞いてるこっちが恥ずかしくなるような昭和の匂い満載の親父セリフを、頑張ってクールに見せる。あのセリフ回しで、自然な演技をしろって、ハードル高すぎでしょ!!
「俺が見えるか悪党ども!」は、かっこいいと思うけど、設定がよくわかんないもので、「見えるにきまってるんじゃん?」という疑問が・・・。
無理やり言わせたい名台詞なんでしょうけども・・・。
でも観終わった後しばらく、「悪党ども!!」が口癖の私。
まんまと昭和に毒されている。
・・・と、いうことで、邦画の迫力アクション映画、今後に期待かなあ。